徒然なる絵日記。

冬篭もり春さり来れば、鳴かざりし鳥も来鳴きぬ。
咲かざりし花も咲けれど、
山を茂み入りても採らず草深みとりても見ず
秋山の木の葉を見ては
もみづをばとりてぞしぬぶ
青きをばおきてぞ嘆く
そこしめずらし

秋山われは















（意訳）冬明けて春が来れば、それまで眠っていた鳥も鳴き出す。
それまで咲いていなかった花も咲くけれど、
山は緑が茂りすぎて、わざわざ入ってまで採ろうとは思わない、
草も深く、わざわざ手にとって見ようとはしない。

秋の山での木の葉を見る時には
ただただ無心に紅葉（もみじ）を手にとって想い偲ぶ。
青い葉はそれそこに置いておいて、ただ秋の美しさに見蕩れ、溜め息が出るばかり。
それが秋山の良いところなのである。

私は秋が好きだわ。

（万葉集　巻第１－16　歌人：額田王）


 

この歌は額田王が詠んだもの。中学の頃から好きな歌。
簡単にいうと、”春と秋、どちらかを選ぶとしたら、どっち？･･･私は秋よ！”というような意味の歌です。
特に、歌人・額田王はかなりファン、といっていいくらい傾倒しておりまして、それ関係の歴史小説を読み漁ったものでした。
やっぱり彼女の詠む歌がとてもツボだったのだろうなぁ。
彼女の人となり、そしてその生涯は女性らしく生きたイメージなのに、歌にはどこか男性的な匂いがある。
そうね、それもいいわ、でも私はこれが好きなのよ！というような潔さ、どこか漂う気風のよさ。
これと同じ理由で他にも好きな女流作家でいうと、清少納言。
後は持統天皇とか北条政子も好きだな。どこか苛烈な気性の女性に弱いのかもしれません。

逆に、小野小町は実は苦手･･･なのですよ･･･（汗）「花の色は移りにけり･･･」という歌が何となく受け付けられず･･･。まぁ平安時代の女性というものは、様々な美を磨くことがある種の戦いではあるので、かなり大変だったのだろうなぁ、とは思うのですけれど･･･うーんなんというか、”女性”だなぁと思います（待て）

あ、いかん、話がそれた（いつものことだけど！（待て））

ともあれ、本家さんにて、一枚の絵を、仕上げてまいりました。

先日、線画にて投稿させて頂いた、「舞」を自塗りしてきました。
うん、私にとっても好きな要素を思いっきり詰め込んだからということと･･･
この線画を塗って下さった絵師様方々の彩りと世界に刺激を受け･･･（本当に素敵な彩りばかりで、線画を描いた本人であるはずの私でさえ、「え、この線画誰のだっけ」って思ったくらいでした･･･）
そんな中、自分の線画で私自身ならどんな彩りを作れるかなぁとわくわくしてしまい。
思い切って、本家さんでは2年ぶり（！）の自塗りをしてまいりました！
･･･色んな意味ですっごい緊張したよ･･･（；д；）ｼｵｼｵ

上の万葉集の歌は彩色時のイメージです。
こんな歌を詠んでもらえるような秋はどんな感じかしら、と思いながら塗ってました。
･･･気付いたらどっぷり”赤”を流し込んでしまっていました（笑）
うおー気持ちよかった！（いやーもうなんというか、”塗る”というよりもどかん！と叩き込む感じだったのですよ（笑）おかげでどんどん”赤”が深くなる深くなる★（＊゜∀゜）ﾜｰｲ）

線画から彩色まで、とても楽しく仕上げられて、ほんとうによかったです。

そして･･･久々にpooツールを使用して･･･あまりの便利さに感涙。
普段手ブロだったからね･･･直線が引ける！色んな効果が出来る！色を作るのにいちいちパレット変えなくてもいい！多少出来が酷くても、レイヤーモードで誤魔化せる！（待て）
･･･でも、実際、違うツールを使っていても、手ブロで培った経験はやっぱり活きてました。
多分、こういう塗りは手ブロをしてなかったら、きっと出来なかっただろうなぁ。
（こういう塗り、が具体的にはちょっと説明しづらい･･･（汗）ものっそい感覚的なので･･･）




ところで･･･秋の風情も吹っ飛ぶ、無粋な台風が迫ってきておりますね。
歌の季語では、春の嵐（春一番）もあるけど、秋の嵐なんてのもあるのかな。
･･･なんて悠々と語ってる場合ではないですよ、ウツキ！！！（゜д゜；）


･･･もろ上陸地域に住んでおります、ひゃっほぅい（待て）


頼むから、浸水だけはしないで！ね！
うちの家ってやけに水難多いのよ、水難！！！！
もう二度と床さらいしたくねぇぇぇぇぇぇえええええええええ（；゜д゜）ｸﾜｯ
いや、それ以前に命が大事ですが！

皆様もどうぞ、お気をつけて･･･！＞＜；


そうそう、この3日間、拍手たくさんありがとうございました･･･！！！
本当に嬉しかったです･･･！ああ、心の保養です、活力です。

そして、下の■　拍手のお返事　■にて、お返事させていただいております！
どうぞ～。